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Vol.82 新人と教育係のマッチングに配慮せよ
新人が入社したとき、誰が教育係を担当するのか。
 
たいていの場合、直属の上司や少し年上の優秀な若手社員を教育係に任命することが多いでしょう。
この教育係のマッチングは新人を定着させる上で非常に重要ですが、意外に難しいものです。
単に優秀な社員を任命すればよいというわけではないからです。
 
ある会社に新人が転職してきたときのことです。
 
この会社の社長は教育係として若手のエース格をつけることにしました。
年齢は新人の少し上でモチベーションが高く、凄まじいほどの仕事量をこなし
卓越した成果を出している社員なので、そばで見ているだけでも
学ぶことがたくさんあるだろうと考えたのです。
 
その後、面談で様子を尋ねると新人はこんな感想を述べました。
 
「あの先輩は同じ人間とは思えません。働き方が超人的すぎます。
自分はとても先輩のようになれる気がしません……」
 
社長の狙いとは裏腹に、エース格の先輩社員が圧倒的な業務量をこなす姿を目の当たりにして「自分にはとても無理そうだ……」という挫折感を味あわせてしまったのです。
 
この社長は先輩社員と同じようになれと言っているわけではない。
君には君のやり方があるだろうから、それを確立すればいいとなだめましたが、
結局、この新人はその後間もなく退職してしまいました。
 
一方、配属された部署で直属の上司が教育係になることも多いと思います。
このとき、新人にとっておかしな上司の下につくほど絶望的なことはありません。
 
私自身も経験があります。
 
リクルート時代、仕事に不備があり上司がその上の上司から「なんでこんなことになったんだ?」と問われ、自分が命令したにも関わらず「やったのは私ではありません、丸山君です」と答えたときの衝撃は今でも忘れられません。
 
しかしその後、上司の上司が私を呼び出して「実際、どうなっていたんだ」と確認してきたのでありのままを伝えると、「やっぱりそうか」と言っていました。
彼は上司がおかしな人間であることをちゃんとわかっていたのです。
 
その後、私は別の部署に異動になりました。
上司との相性の悪さを認識してくれていたからの措置だったと思います。
 
おかしな上司の下に新人をつけると、辞められる可能性が高まります。
おかしいとまで言わなくても、相性が悪い組み合わせだとやはり長続きしない可能性が高い。
 
こうしたマッチングの相性もきちんと観察し、問題があれば配置換えするなどの措置が必要です。

※このコラムはお客様向けに毎月配信しているメールでご紹介している内容をそのまま掲載しております。

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